CGM New Harmony Church

動物たちの愉快な日常

詩 ~風媒花~

たんぽぽ

風に乗り
海を渡ってきた
一粒の種

静かな土地に落ちて
芽を出し
花を咲かせ
その場所を
こじんまりと彩った

一握りの花々
やがてまた風に乗せて
遠く遠くへ便りを送り
ある地では
氏族を為して壮麗に飾り
ある地では
霜が降りるように化粧をした

時が経ち
初めの花はもうないが
今なお花々が
始まりの地で
ひっそりと咲いていた

小さくも
決して忘れ去られることのない園
一粒の種を運んだその風が
今日もそこに向かって吹いている

今は寂れて見えるだろうが
各地で芽吹いた花々が
やがて多くの種を携えて
あなたを訪れるのだな

ABOUT ME
マシュー
自分の持っているものを使いたい。神様のために生きたい。それが小さな自分にもできる大きなこと。「この人生を後悔のないように生きるにはどうしたらよいのだろう」と、かすかにくすぶる火種のような、ささやくそよ風のような一人の地球の民。