CGM New Harmony Church

動物たちの愉快な日常
短編小説

短編小説『超大企業社員Nの人生』〜第一章 未来創生室〜

プロローグ

信仰生活というと、祈るのか、酒をやめるのかといった一部の行為に焦点が当てられ、何か節制に節制を重ねて楽しみを失うというマイナスの想像から抵抗感が生まれやすいように思う。

そこで今回はNew Harmony Church(NHC)ではどうやって見えない神を信じて祈りつつ信仰生活をするのかを、NHCに通う一個人の目線で譬えた物語を作成してみたので、この場で共有したい。

一言で言えば、神との生活は超大企業の社長から手厚く気にかけてもらいながらその会社で働くようなものである。その始まりはとても奇妙なものである。

第一章 未来創生室

平社員N(人間・にんげん、とりあえず仮名)がグローバルに展開する超大企業でいつもどおり働いていると、ある日突然、社長直轄の未来創生室の一員を語るS(使徒・しと、信徒・しんと、なんでもいいがこれも仮名)人物があなたのデスクを訪れてこのように告げた。

S:「社長がこの会社で熱心に働くあなたに特別に期待をかけています。社長がこの会社をどうしたいと願っているか、どのような社員に台頭してもらいたいと願っているかを是非伝えたいと今日こちらに訪れました。

また、あなたの仕事内容や働き方に関する理想もあると思いますので、これからはそうした要望も是非たくさん社長に伝えていただきたいと思います。ここは超大企業なので、きっとやりたかったことにぴったりの仕事が見つかると思います。社長はご多忙なので直接面会というわけには行きませんが、専用のフォームで送信していただければ必ず目を通してくださいます」。

ここで、Nの対応にはいくつかの選択肢があった。

■シナリオ1

N:「いや、別に会社どうしたいかとか興味ないし、社員にどうなってほしいとかも興味ないです。私は私なんで。お帰りください」。

■シナリオ2

N:「(はぁ?社長が私に?そもそも社長って海外だし会社大きすぎて顔すら見たことないし、平社員の私に気遣うわけないでしょう。未来創生室とか怪しすぎるし、持ち上げて金でも巻き上げようとかいう魂胆なんじゃ…。面倒なことに関わりたくないなぁ…)忙しいので、お断りします」

■シナリオ3

N:「(はぁ?社長が私に?そもそも社長って海外だし会社大きすぎて顔すら見たことないし、平社員の私に気遣うわけないでしょう。でもまあ何かの縁かもしれないし、無下に追い返すのもあれだし…)一度お話を伺うくらいでしたら…」

■シナリオ4

N:「えぇー!?うれしー!!是非是非!ちょっと今からお茶でもしながら話聞かせてください!」

ここでシナリオ1と2を選んだ場合、未来創生室のSは帰っただろう(平然を装いつつもどこか悲しそうに)。社長は残念がりながらも、またNの気が変わる頃合いを見計らって人を送ろうと結論づけたことだろう。

ここではNはシナリオ3を選んだことにしよう。Nの類稀な性格やSとの事前の関係性次第ではシナリオ4を選んだ可能性もあっただだろうが、このパターンは決して多くはない。いずれにせよNは未来創生室との関係性を継続し、社長の思い描くビジョンや理想の社員像について話を聞くことになった。

ABOUT ME
マシュー
自分の持っているものを使いたい。神様のために生きたい。それが小さな自分にもできる大きなこと。「この人生を後悔のないように生きるにはどうしたらよいのだろう」と、かすかにくすぶる火種のような、ささやくそよ風のような一人の地球の民。