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動物たちの愉快な日常
童話

童話『農夫と青いカササギ』〜第一章 青いカササギ〜

ある国の田舎の山奥の村にハコブネ村という、田舎にしてはそれなりに大きな村がありました。山に囲まれたその村では村人たちは主に農作をして暮らしており、タダシという貧しい農夫とその妻のトモヨもまたその中にいました。

さて、タダシの家は山にとても近い場所にあり、近くには小さな柿の木が一本目印のように立っていました。家の土地は決して広くなく、山に近いこともあって畑として使える土地があまりありませんでした。それだからタダシが真心を込めて上手に穀物を育てるけれども、食べていくのに十分な収穫がありませんでした。タダシの農作だけでは食べ物が足りないので、タダシの妻は山に山菜や木の実を採りに行くのでした。

タダシは頑張っても豊かになれないし、年を取って働く力がなくなっていくことを思うと、いつまでこのように暮らしていけるだろうかと悩んでいました。

山の奥深くには古びた祠があって、祠の中には小さな舟が祀ってありました。昔は山の集落の人々が山を創ったと言われている神に日々の感謝を伝えに時折収穫を携えて訪れたものでしたが、今では誰も足を運ぶことなく、廃れてしまっていました。

ある年、珍しく穀物の育ちが悪く、食べていくのに足りなさそうでした。タダシの妻トモヨは不作を補うため山菜を採りに山に入りましたが、山菜も例年より収穫が少なく、いつもより深いところまで入っていかなければなりませんでした。そうして知らず知らずのうちに、かの古びた祠の近くまで来ていました。

トモヨはキノコを探していましたが、なかなか見つからず、ため息をつきました。

(トモヨ)「はぁ…。いつもよりキノコも生えていないな。日が暮れる前に山を降りないといけないから、そろそろ帰らないと」。

すると、突然上の方から声がしました、

(カササギ)「お嬢さん、ここで何をしている?」

トモヨはびっくりして上を見上げると、青いカササギがいました。トモヨは状況がつかめず、心の中で言いました、

(トモヨ)「今話しかけてきたのは誰かしら?」

トモヨが黙っていると、青いカササギがまた言いました、

(カササギ)「お嬢さん、ここで何をしている?」

鳥がしゃべるので、タダシの妻はぎょっとしながら答えました、

(トモヨ)「まさか、カササギさん、あなたが話しかけているのですか?」

カササギは答えました、

(カササギ)「鳥が人間と通じるのが不思議ですか?あなたも私も同じくこの山を創った神の手から生まれたのではないですか。私は四日目、あなたは六日目に生まれたのですから、私の方がこの世界においては先輩というわけです。ああ、そうそう、ここでいう『一日』というのはあなたの思う一日ではなく一つの期間のことですからね。誤解のないように」。

トモヨはその話を聞いても何のことを話しているのかさっぱり理解できませんでした。トモヨが困惑した様子でいるのを見て、カササギは言いました、

(カササギ)「まぁ、難しいことは置いておいて、ここで何をしているのです」。

トモヨは答えました、

(トモヨ)「私はここでキノコを探しています。今年は不作で、山菜をいつもより多く採ろうと山奥まで来ました」。

カササギは言いました、

(カササギ)「そうですか。私はここ数十年は毎年不作です。まあ、この話はまた今度しましょう。ところで、キノコのありかは山の主人が知っています。そして主人の代わりに管理しているしもべもまた知っています。キノコなら祠の裏の木の根本に生えています」。

トモヨはこのカササギが普通のカササギではないと恐れつつも、言われたとおりに祠の裏側に回ってみると、カササギの言ったとおりにキノコがたくさん生えていました。トモヨはそこでキノコをたくさん採りました。そうして目的を果たしたので日が暮れる前に早く帰ろうと思いましたが、カササギが毎年不作だと言ったのを思い出して、カササギのいた場所に戻ってカササギを呼んで言いました、

(トモヨ)「カササギさん、キノコのありかを教えてくださったお礼に、私が採った木の実をあなたにも分けてあげましょう」。

カササギはどこからか答えました、

(カササギ)「カカカ。殊勝な心がけです。祠に置いておきなさい。後で私が受け取ります」。

トモヨは言われたとおりに祠に木の実を置いて山を下っていきました。トモヨは山で起こったことが現実なのかどうかまだ混乱していたため、家に帰っても夫のタダシにはそのことについては何も言いませんでした。

ABOUT ME
マシュー
自分の持っているものを使いたい。神様のために生きたい。それが小さな自分にもできる大きなこと。「この人生を後悔のないように生きるにはどうしたらよいのだろう」と、かすかにくすぶる火種のような、ささやくそよ風のような一人の地球の民。