CGM New Harmony Church

動物たちの愉快な日常

詩 〜洗濯岩〜

波に漂う
無数の岩の畝
楕円形に広がる岩盤に
砂を敷きつめた島が盛られ
その上には
南国の木々が繁っていた

畝には網目模様が浮き出ており
平たい岩盤に
波が打ち付けられてしぶきを上げる

向かい岸に置かれた
花の庭園
その島のたたずまいを前に
人の手による造景の
神に及ばぬことを見る

その島を浮かべられた神を畏れ
人が据えた社があったが
そこに向かう道の生垣には
無数の神への願いが吊るされていた

恋人を求め
痩せることを求め
病の癒えることを求め
人の訴えはとどまることを知らないが
神に感謝を告げる札
ただの一つもないのだな

人を創り
人を愛される方が手掛けられたその場所を
「鬼の洗濯岩」と
人は呼ばわる

洗っても洗っても
落ちることのない人の罪
いつしか人の踏むままに手放した板
ふと主人が目をやると
白い一対の石
主人の喜びの日を前に
いつも心地よい音が出るようにと
角を削っておいたそれらの石が
玉のような音色と共に
板を転がり
また去っていった

ABOUT ME
マシュー
自分の持っているものを使いたい。神様のために生きたい。それが小さな自分にもできる大きなこと。「この人生を後悔のないように生きるにはどうしたらよいのだろう」と、かすかにくすぶる火種のような、ささやくそよ風のような一人の地球の民。